"The Negotiator" 1998
環境問題のエッセイを書く方からの質問で「状況」「状態」等を表す以下の英単語について何が違うのかという質問を頂きました。
state
status
situation
condition
circumstances
辞書では何と書いてあるか改めて見てみました。結構な情報が書いてありますが、名詞で「状況、状態」を表すものだけにしてみると、
state: 状態、ありさま、様子
status: 事情、事態
situation: 立場、境遇、状態、情勢、事態
condition: 状態、状況、事情
circumstances: 事情、状況、環境、境遇
という結果でした。意味は分かったが、違いが分からない。これでは嫌になってしまいます。
そこで、まず「状況」「立場」「状態」の3つに分けて、更にそれぞれ形容詞的な言葉を付け加えます。一言でいうと以下のような感じです。
state: 人・もの・環境の現状状態(状況)
status: 何かを行ったその後の人・もの・環境の状態(状況)
situation: 人の置かれている立場
condition: もの、人の状態
circumstances: 周囲の状況
どうでしょうか。少しは「あ~、何となく区別ついた。」って感じでしょうか。
では、もっと理解度が増すように、さらにここからは映画のワンシーンを想像していただきます。
「ある男たちが人質をとってビルに立てこもっています。メディアがすでに建物周囲を取り囲み、そこにはすでに警察車両が到着しています。まだ何も行動はしていません。そこへ警察本部から指揮官が到着しました。」
🧔指揮官:おい、現状 (state) はどうだ?
👮♂️警察官:はい、現状 (state) は爆弾と銃を持った犯人2人、そして人質が5人で2階の1室に立てこもっています。しかし、、。
🧔指揮官:しかし、何だ?
👮♂️警察官:30分ほど前に犯人が爆弾を誤って爆発させたようです。よって犯人、そして建物の状態 (condition) は良くないと思われます。
🧔指揮官:そうか、確かに建物が穴だらけで、いつでも突入可能だな。これでは犯人の立場 (situation) は悪化したということだな。
👮♂️警察官:では、指揮官、一気に突入ですね!
🧔指揮官:いや、メディアが囲んでいるこの周囲の状況 (circumstances) では下手な事はできないぞ。まず、君が建物に近づいて犯人を説得してきなさい。そしてその後の現場の状況 (status) を報告するんだ。
👮♂️警察官:え?私があの現場に行くんですか?指揮官は行かないのですか?
🧔指揮官:あ、それがだね。今晩、昨日怒らせた私の妻と埋め合わせディナーに行かないと行けなくてね。下手に怪我したくないんだよ。私はこのような立場 (situation) だから君行って。ね。
👮♂️警察官:何ですか、それ!
理解深まりましたか?今回は「それぞれの違い」を中心に話しましたので、「それぞれの語の使い方」については皆さんの書く状況に応じて調べて見ましょう。
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